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落書きほどではないけれど、芸術的でも決してない。そんな感じ。

1300本超を見た筆者が選ぶ、10年代の『隠れすぎた』名作アニメ10選

改めましてごきげんよう

アニメ実況という極北で活動をしているとりぐらふという者です。

毎日毎日アニメを実況し続けた結果、この10年で見たアニメの本数は1300本を越えていました。

計算すると、全部1クール換算としても46万8,000分(!)

でも日数に置き換えるとたった325日です。意外と大したことないですね。みなさんも今日から24時間325日ぶっ続けでアニメを見続ければ追いつけるので、がんばって目指してほしいです。

 

そんなワケで、にわかながら数だけは見ているボクが、この10年代の名作アニメ達を振り返りたいと思いました。

でも今更メジャーな作品の話をしても、114514番煎じであることは明らか。なのでここは趣向を変えて、何故だかほとんど語られることのない『隠れすぎた名作』を紹介していきます。

 

『隠れすぎた』ってじゃあお前どんくらいだよって思われるかもしれませんが、

例えば戦国コレクション新世界より』『灼熱の卓球娘といった作品は、隠れた名作界の中ではメジャー選手です。言うならばラグビー日本代表みたいな。

でも今年はラグビー日本代表も有名になっちゃいましたからね、せっかくだからカヌー日本代表みたいなところを目指していきたいよね。

 

言うても個人の独断と偏見による解釈だから許してください。

あと、並びは放送順になってます。

目次

 

 


最強の武器は「投石器」? 濃密ダークファンタジー

1.戦う司書

放送期間:2009年10月 - 2010年4月 (全27話)

ジャンル:ダークファンタジー、異能力バトル、シリアス系

 

原作:山形石雄

監督:篠原俊哉

シリーズ構成:岡田麿里

キャラクターデザイン:山田正樹

音楽:平野義久

制作:david production

 

あらすじ

“人は死ぬと『本』になる”世界…

地中に埋められた死者の魂は自然に生命力が抜けていく。

生命力が抜けきり、結晶化した魂(=『本』)には、

その人間の持つ記憶のすべてが収められており、

手を触れれば、その人間の辿った記憶を追体験出来るという…

地中に埋まっていた『本』を掘り出し、過去神バントーラが作った神立バントーラ図書館に収められる。

その管理を任された選ばれし人間、“武装司書”。

…館長代行のハミュッツ=メセタを頂点に、全員が桁外れの戦闘力と歴史学者並みの知識を持ち、世界で一番なるのが難しいと言われている職業である。

そんな彼ら武装司書が管理する世界に“神溺教団”が出現する。唯一絶対の教義に基づいて、すべての欲望を肯定するという彼らの目的とはいったい…?

david production 作品紹介ページより引用)

 

おすすめポイント

まず紹介するのは、濃厚なダークファンタジー

「死後の記憶が本となって残る世界」で繰り広げられる、武装司書たちの物語。

タイトル通りバトル展開も多いですが、それ以上に、死生観に触れた深いドラマと世界の陰謀に迫る壮大な物語が魅力です。

序盤3話くらいは正直意味のわからない話が続くのですが、そこを乗り越えて本作の味を噛み締めることが出来たなら、きっと虜になると思います。

あと主人公のハミュッツがハチャメチャに強い。最強武器の「投石器」でバッタバッタ攻めてくるシーンははっきり言ってトラウマです。

ちなみに2番目に強い武器は「蟻」。そう、あの「蟻」です。

面白そうでしょ?

 

 


閉鎖された村で始まる生存闘争――狂気の珠玉ホラー

2.屍鬼

放送期間:2010年7月 - 12月 (全22話+未放送2話)

ジャンル:ホラー、グロテスク、狂気

 

原作:小野不由美

監督:アミノテツロ

シリーズ構成:杉原研二

キャラクターデザイン:越智信次

音楽:高梨康治

制作:童夢

 

 

人口約1300人の小さな集落、外場村。外部とは国道1本でしかつながっておらず、
周辺から隔絶されたようなこの地には、まだ土葬の習慣が残っている。
ある日、山入地区で3人の死体が発見された。その死に村の医者の尾崎敏夫は不審を感じるが、
事件性はないとされ、通常の死として取り扱われた。
しかしこれ以降、村人が一人、また一人と死んでいく。これは偶然か、疫病なのか、それとも…。

公式HPより引用)

 

おすすめポイント

日本ホラー小説の金字塔『屍鬼』を原作にアレンジした漫画を更にアニメ化したもの。

ある閉鎖した村で死者が蘇る「起き上がり」と呼ばれる現象が発生。村を徐々に侵食する「起き上がり」の脅威に対抗する人間たちの戦いが描かれます。

こうして書くと、よくあるゾンビものかと思われるかもしれませんが、本作の「起き上がり」はゾンビとは違い<生前の意思と肉体をそのまま持っている>のが特徴です。

即ち、村人たちが戦うのは見知った顔の元村人たちであり、人間VS起き上がりの生存闘争を通して倫理観、生の価値、正義の所在といったテーマが生々しく表現される衝撃作です。

人間同士の血生臭い殺戮劇が見たい!

胸が苦しくなるような陰惨な作品が見たい!

というあなたに大変オススメです。

 

唯一の問題は、2019年12月現在視聴できるサイトがないこと。最近ノイタミナ作品の一挙配信が決定したのに何故かハブられてしまった。どうして……

 

 


食わず嫌いせずに見てほしい!『マクロス』河森監督の異端作

3.AKB0048

放送期間:第1期:2012年4月 - 7月 (全13話) / 第2期:2013年1月 - 3月 (全13話)

ジャンル:SF、ロボット、アイドル

 

原作:河森正治、サテライト

総監督:河森正治

監督:平池芳正

シリーズ構成:岡田麿里

キャラクターデザイン:江端里沙

メカニックデザイン:プリュネ・スタニスラス

音楽:高木洋、スワベック・コバレフスキ

制作:サテライト

 

 

あらすじ

芸能禁止の時代、危険を顧みず、ゲリラライブを送り届けるアイドル達がいた。
そう、彼女達の名は 「AKB0048」 。
地球滅亡直前まで、伝説のアイドルとして輝き続けた 「AKB48」 。
その名を襲名するという形で受け継いだ超銀河アイドルチームの物語。

(公式HPより引用)

おすすめポイント

当時から色々と騒がれましたが、(少なくともアニメオタク達は)ほとんど見ていなかった印象があるこの作品。タイトル通りAKB48をモチーフにしたアニメで、配役も当時のAKBだった人たちが主だったはずです。そんなワケで大変色眼鏡で見られてしまい、ボク個人もまた宗教上の理由で食わず嫌いする予定でしたが……しかしこれが悔しくもよくできた宇宙SFものだったんですね。

ロボ×歌×宇宙ときくと流石『マクロス』のメンバーだなという感じですが、アイドルが自ら武力を持ち、ディストピアに立ち向かうという痛快さ。センター争いや選挙を力のバロメーターにするシュールさ。何より、純潔なアイドルとして活き活きと描かれるキャラクター達の応酬とドラマが巧みです。

正直な話、あの『マクロスF』よりも今作の方が名作だとボクは思っているくらいです。

 

ところで実は秋元康さんって昔はアニメ畑の人間だったんですよねぇ。

 

 


ギャグアニメの鬼才が奏でる、とにかく笑えるラブコメ

4.俺の脳内選択肢が、学園ラブコメを全力で邪魔している

放送期間:2013年10月 - 12月 (全10話)

ジャンル:ラブコメ、ギャグ、落ちものヒロイン


原作:春日部タケル

監督:稲垣隆行

シリーズ構成:金杉弘子

キャラクターデザイン:齊田博之

音楽:sakai asuka

制作:ディオメディア

 

 

あらすじ

茨城県水戸市で暮らす高校生の主人公甘草奏は、
自ら 『絶対選択肢』 と名づけた呪いに行動を支配され、

イケメンながらも、変態且つ残念な行動を取る日々を強いられていた。
学校では超個性的なクラスメイト、雪平ふらのや遊王子謳歌に振り回され、
ブコメとは程遠いガッカリな生活を送る奏。
そんなある日、またも奏の脳内にとんでもない選択肢が現れた !
彼が自ら選んだ選択の結果、空からとんでもないものが落ちてきて……

公式HPより引用)

 

おすすめポイント

ボクが現人神と信仰して止まない、稲垣隆行監督による快作です。しかし当時はボクがまだ氏の信者になる前だったにも関わらず、それでも円盤を全巻購入しているので紛れもなく本物といえる作品です。

ここまでやや暗めの作品が多かった気もしますが、このアニメはとにかく無限に笑えるラブコメです。

あの『このすば』の金崎監督をして「ギャグアニメの鬼才」と言わしめた稲垣監督の本領がここぞとばかりに炸裂しまくってます。角川アニメによくある全10話構成を、ここまで完璧に活用したアニメを他に知りません。

あと、『のうコメ』といえば有名なのがOP!

キャラが次々逆立ちしていくOPは、本編走らないけど見たことあるよという方も多いかも知れません。本編もあのセンスを期待して見て頂いて結構です。最高ですよ。

OPが有名なんだから「隠れすぎた」とは言わないのでは……?とは言わないで

 

 


全ての「アイドル」ファンに捧ぐ。アイドルアニメの真骨頂!

5.少年ハリウッド

放送期間:第1期:2014年7月 - 9月 (全13話) / 第2期:2015年1月 - 4月 (全13話)

ジャンル:青春、アイドル、人生哲学

 

原作:橋口いくよ

監督:黒柳トシマサ

シリーズ構成:橋口いくよ

キャラクターデザイン:土屋圭

音楽:林哲司

制作:ZEXCS

 

 

あらすじ

かつて、伝説のアイドルユニットと呼ばれた『少年ハリウッド』が活躍していた劇場「ハリウッド東京」。

彼らの解散から15年……。

劇場に集められた十代の少年達、風見颯、佐伯希星、甘木生馬、富井大樹、舞山春は、

自分達がこの先どうなるのかもわからないまま、日々レッスンにはげんでいた。

そんなある日、彼らが所属するノエルジャパンエージェンシーのシャチョウから、自己紹介の特訓をするように指示が出る。

マネージャーの勅使河原も交え、熱い指導が行なわれるが、心が折れかける者多発。

なぜなら、それは世にも恥ずかしい自己紹介だったからだ。

しかし、そんなところで、立ち止まっている場合ではないのであった。

なんと、シャチョウから、彼らは新生「少年ハリウッド」として活動してゆくことが発表されたのだ。

アイドルとして活動することを、心から喜ぶ者もいれば、嬉しそうじゃない者、

まだ何が起こっているかピンときていない者、あらゆる感情が渦巻きながら、

新生『少年ハリウッド』がいよいよ動き出す!

公式HPより引用)

 

おすすめポイント

男女問わず、アイドルってみんな好きだと思います。ボクも『アイカツ!』シリーズ大好きです。でも、「アイドル」って一体なんなんでしょうね。それを知りたければ今作を見なければなりません。

「アイドルとはなにか?」その命題と向き合い哲学するこのアニメは、特に多感な中高生が見るととてつもない刺激になるかと思います。ボクも学生時代に見たかった。

また本作は、アイドルアニメ以上に青春作品という側面が強いのも特徴。

一例として、「夜眠るときに自分はいつか死ぬということを考えて怖くなる」というようなことを平然と言ってきたりします。覚えのある人も多いのではないでしょうか。思春期の繊細な心情に容赦なく踏み込みながら、時に成長と、また時に妥協をしながら、普通の高校生がアイドルという存在に成っていく……全てのオタク達に捧げたい、ボクのバイブルの一つです。

 

Q.でもキャラデザがちょっと苦手で……

A.お前それジョジョのときも同じこと言ってたよな??

 

 


その「地味さ」には意味がある。全てが計算されたスパイミステリー

6.ジョーカー・ゲーム

放送期間:2016年4月 - 6月 (全12話)

ジャンル:ミステリー、スパイ、大人向け

 

原作:柳広司

監督:野村和也

シリーズ構成:岸本卓

キャラクターデザイン:三輪士郎(原案)、矢萩利幸

メカニックデザイン常木志伸

音楽:川井憲次

制作:Production I.G

 

 

あらすじ

世界大戦の火種がくすぶる昭和12年秋、帝国陸軍の結城中佐によって、スパイ養成部門 “ D機関 ” が極秘裏に設立される。
生え抜きの軍人を尊ぶ陸軍の風潮に反し、機関員として選ばれたのは、東京や京都といった一般の大学を卒業し、超人的な選抜試験を平然とくぐり抜けた若者たちだ。
彼らは魔術師のごとき知略を持つ結城中佐のもと、爆薬や無電の扱い方、自動車や飛行機の操縦法はもちろん、スリや金庫破りの技に至るまで、スパイ活動に必要なありとあらゆる技術を身につけ、任地へと旅立っていく。

「 死ぬな、殺すな 」 ―― 目立たぬことを旨とするスパイにとって自決と殺人は最悪の選択肢であるとするD機関は、陸軍中枢部から猛反発を受けつつも、味方を欺き、敵の裏をかき、世界中を暗躍する。

東京、上海、ロンドン …… 世界各地で繰り広げられるインテリジェンス ・ ミステリー。

公式HPより引用)

 

おすすめポイント

昭和初頭を舞台にした、とにかく地味な作品。

その地味さは徹底されており、物語の進行も地味、演出も地味、キャラデザにいたってはパット見モブかと疑うくらい、滅茶苦茶地味。

しかしそれらは全て確信犯。それもそのはず、主要人物達は全員スパイ。スパイは顔を覚えられてはいけないのです。だから視聴者の記憶にさえ残らないような、そういう設計に敢えてしているのです。

キャラが没個性なんてのは、創作において本来ご法度。けれども作品性のために登場人物にさえも仮面をつけさせるとんでもなくリスキーなことをしているのです。

そんな洗練された地味さの中で、作品の質を担保するのが卓越した脚本と構成力。じっくり見れば見るほど味わい深く広がる、二重の意味で「隠れすぎた名作」に相応しい一本です。

“D機関”という単語で毎週ファフニールを思い出していた同志は今度一緒にお茶しましょう。

 

 


最初は「1話1時間」でも終盤は「1話5分」?究極の大器晩成アニメ

7.サクラダリセット

放送期間:2017年4月 - 9月 (全24話)

ジャンル:ファンタジー、学園、タイムリープ

 

原作:河野裕

監督:川面真也

シリーズ構成:高山カツヒコ

キャラクターデザイン:下谷智之

音楽:Rayons

制作:david production

 

あらすじ

これは、僕が君と再び出会う物語。
住人の半数が特別な能力を持つ街、咲良田 ( さくらだ ) 。
能力者の監視を行う 「 管理局 」 の下、住人は平和に暮らしていた。
「 目の前の人の涙を消したい 」 、 「 誰かに声を届けたい 」 。
そんな優しい細やかな “ 願い ” とともに、この街の能力は生まれていった。

過去に体験したすべての記憶を思い出すことができる 「 記憶保持 」 の能力を持つ浅井ケイと、
“ 世界を最大3日分巻き戻す能力 ” 「 リセット 」 を持った春埼美空。
彼女自身も、 「 リセット 」 の影響を受け、記憶を失ってしまうが、どんなことも決して
忘れることのないケイと力を合わせることで、二人は過去をやり直し、現在 ( いま ) を変えることができる―。

しかし、その二人にもやり直せない “ 過去 ” があった。
それは、二年前に同級生の相麻菫を 「 リセット 」 の影響で失ってしまったこと。
二人は 「 奉仕クラブ 」 という部活に所属し、生徒たちの様々な依頼をこなす日々を送りながら、相麻菫を生き返らせる方法を探っていた。
そんな彼らのもとにある依頼が舞い込む― 「 死んだ猫を生き返らせてほしい 」 。

過去に起こった “ 悲しみ ” を消すために、少年と少女は時を駆け巡り、世界を変えていく―

公式HPより引用)

 

おすすめポイント

このアニメを当時少しだけ見て切った人は、口を揃えてこう答えます。

「つまらない」「雰囲気が鼻につく」「体感速度1時間くらいに感じる」

そんな諸氏に言えることはただ一つ。「なんてもったいない!」

忌憚無く言ってしまうと、本作の前半部分はものすごく冗長で退屈です。だからこそ、そこに耐えて完走した人たちの得られる視聴体験は圧倒的なものでした。

そう、何故ならこの作品は中盤から終盤にかけて、他に類を見ないほどの猛加速を見せた大作だからです。

中盤から盛り上がりをみせる大器晩成型の作品というのは、言っても結構ありますが、少なくともボクが見た中でこれ程までえげつない加速力を見せた作品は思い浮かびません。

異能力というファンタジー要素に、緻密なロジックを与えた設定の妙が、中盤以降のとあるエピソードから次々に結実を始める様は圧巻という他ありません。気がついたら体感1話5分で終わるコンテンツになっているのだから快感です。

みんなも一緒に楽園へと辿り着いてほしいです。

視聴を切ることは誰にでもできる。完走して胸を張ろう。おじさんとの約束だ!

 

 


路線変更でまさかの傑作に! 癒しの学園百合コメディー

8.ひなろじ〜from Luck & Logic〜

放送期間:2017年7月 - 9月 (全12話)

ジャンル:学園、日常系ファンタジー、百合

 

原作:Septpia

監督:赤城博昭

シリーズ構成:菅原雪絵

キャラクターデザイン:栗田聡美、仁井学

音楽:伊藤賢

制作:動画工房

 

あらすじ

桜が散り始めた春の日。天真爛漫な小国のお姫様・リオンはホッカイドウの学校に通うことに。
そこは世界の平和を守るロジカリストを育成するため、ALCAが運営する特別な教育機関
リオンが入った1年Sクラスには、ロジカリストのニーナをはじめ、個性的なクラスメイトたちがたくさん。
ロジカリストのヒナたちが送る、とってもにぎやかでかわいらしい日々――
合体 〈 トランス 〉 ! ! はじめます

公式HPより引用)

 

おすすめポイント

2016年に放送した『ラクエンロジック』の続編……というより、世界観を同じくした別作。

元々はバディものの王道ファンタジーだったところを、百合風味学園日常系にシフトするという大転換。大抵こういう路線変更は失敗するので斜に構えて見ていたのですが、下馬評を裏切って素晴らしい作品に化けました。

とても良く作られたキャラクター達による掛け合いの楽しさに、ラクロジの設定を擬えたバトル要素を上手く混ぜて、両者が混同しないようバランスが整えられています。

女の子同士でイチャコラすることを第一義としているため、終盤のバトルメイン展開を早めに切り上げ、最終回で無限にイチャコラ展開に終始するところとか最of高。

とにかく可愛くて癒やされる、全ての面が高水準にまとまったアニメーションを、もっと評価してください。あと円盤めっっちゃ安いのでお年玉で買ってください。

ちなみにボクは橘弥生さん推しです。

 

 


一見変だけど実は……? 鮮烈なトリックの新機軸ファンタジー

9.LOST SONG

放送期間:2018年4月 - 6月 (全12話)

ジャンル:ファンタジー、歌、叙述トリック

 

原作:森田と純平

監督:森田と純平

脚本:森田と純平

キャラクターデザイン:福田知則(原案)、金子志津枝

音楽:白戸佑輔

制作:LIDENFILMS × ドワンゴ

 

 

あらすじ

舞台は架空の大陸ヌーナシア。無数の国々や文明が興り、繁栄し、争い、滅んでいった悠久の歴史が刻まれている。
緑豊かな辺境の村・ダンデラに住むリンはちょっと(?)食いしん坊で元気な女の子。
しっかり者で優しいお姉さんのメル、発明オタクで世界一の科学者を目指している少年・アル、
厳しくも愛情深いおじいさんに囲まれのどかで平穏な暮らしをしている。
一方、華やかな王都で、民衆から愛される歌姫・フィーニス。
彼女は時期国王となる王子のお妃候補でありながら幾重もの壁に囲まれた王宮の奥深くで孤独な毎日を過ごしている。
そんな対照的な2人にはほかの人間にはない、ある特別な力がある。傷を癒やし、水を作り出し、火を灯す・・・
さまざまな奇跡を生む“歌”を歌うことができるのだ。
・・・運命は、歌の力を持つ2人を、それぞれ過酷な旅へ誘う。
戦争の影が王国を覆いつくすと奇跡の歌の輝きさえ血の色に染まってゆく。
愛する者たちの命が奪われ声なき悲鳴が石牢に響く。
2人の運命が交わり最後に歌われる歌は絶望か、希望か、それとも・・・・・・。

公式HPより引用)

 

おすすめポイント

詳しくはこの記事を見てください。嘘。やっぱり見なくてええわこんな記事。

1話にして故郷が焼き討ちされるという、スーファミ時代のRPGを思わせる古臭い導入。そこから延々とどこかで見たような展開が繰り広げられながらも、全体的に何かがズレているようなトンチンカンさがにじみ出てきます。

なので見ているとシュールさに変な笑いがこみ上げてくるのですが、そうして心理的に弛緩していた中盤、本作の恐るべきカラクリが明らかになります。

視聴者心理を匠に突いた大どんでん返しは衝撃をもって迎えられること必至です。

……とまぁ、正直こういう煽り方するのも一つのネタバレになってしまうので避けたいところではあるのですが、それでも尚オススメしておきたい奇作にして名作であることは間違いないかと思います。

ゆかりんが歌う作品は名作。これは結構ガチ。

 

 


少年少女が織り成す、1クールで見る"大河もの"

10.軒轅剣 蒼き曜

放送期間:2018年10月 - 12月 (全13話)

ジャンル:スチームパンク、伝奇時代もの、群像劇

 

原作:SOFTSTAR

監督:わたなべひろし

シリーズ構成:高山カツヒコ

キャラクターデザイン:千葉道徳

音楽:堀田星司

制作:スタジオディーン

 

あらすじ

機関獣と、神秘的な古代のアイテムが織りなすバトル、軒轅剣シリーズ12作品中で人気の高い「外伝 蒼之濤(そうのとう)」(2004年)、そこにつながる物語を描く作品となる。

上古十大神器『太一輪』(じょうこうじゅうだいしんきたいいちのわ)。そこに『太白剋太辰』と刻まれたことで、歴史は大きく変貌した。

太白帝国は『機関獣』を量産し、強大な武力によって神州大地を掌握。更なる国土を求め、世界征服を目論んだ。

時は太白歴99年。太白帝国と、それに抗う犯行軍との戦闘が各地で続いていた。

古代の動力で動く帝国の戦闘装置『機関獣』に、伝説の神器の一つ"軒轅剣"を手に反抗軍の少女が立ち向かう。

その頃、少女の幼馴染みの少年は帝国の奴隷となっていた。自分たちの村が襲われたにもかかわらず、少年は機関獣に魅せられていく。生き別れ、互いに死んだと思っていた者たちが再び出会う時、すべての人々の運命が歴史の激流に巻き込まれる。

公式HPより引用)

 

おすすめポイント

中国産ネトゲを、日本のトップクリエイター達がアニメ化した作品。「けんえんけん」と読みます。

中国と聞いて偏見を持つ諸氏もいると思いますが、それは捨てた方がいいです。

三人(と一人)の少年少女たちが歴史の奔流に飲み込まれ、愛憎織り交ながら望まぬ運命に翻弄されていく……たった1クールでありながら、大河ものの魅力がギュッと凝縮されている見事な傑作です。

土台が悲劇だったり、やや過激な描写もあるため苦手な人はとことん苦手だと思います。反面、濃厚な悲劇を望む人はたまらない逸品。

作画のクオリティは決して高い作品ではないけれど、13歳の少女がひたすら水滴拷問を受けるシーンは滅茶苦茶ねっとり描写するという、推せる要素しかない作品です。

正直なところ、これ程の作品が埋もれているのは異常としか言いようがありません。

というより、この記事を書こうと思ったキッカケはこの作品だったりするのでみんな見てください。そして円盤を発売させてください。

 

中華資本アニメに名作なしと言ってる輩は大抵このアニメを見てないから相手にしないようにしよう!(一敗)

 

 


そんな訳で、できるだけ各年代から幅広く、10作選ばせて頂きました。

もちろんまだまだ紹介したい作品はいっぱいありますが、ひとまずはこのくらいにしておきます。

年始はこたつにでも丸まりながら、楽しいアニメライフでもいかがですか?

 

それでは、また。